A.こどもの夜尿症のほとんどは、病気ではなく発達の遅れによるものです。『発達の遅れ』というと、身体が小さかったり、知能の発達が悪いことを想像されるかもしれませんが、夜尿症は身体の発育も知能の発達もまったく普通のお子さんに見られるものです。 この場合、『発達の遅れ』とは、(1)覚醒の成熟 (2)夜間尿量調節の成熟 (3)膀胱反射調節の成熟 という 『3つの成熟』の遅れのことです。
(1) 小さいお子さんは皆、尿意を催してもちゃんと目覚めることができません。覚醒のしくみが未熟なためです。小学生でも、起こして比較的すぐ起きられるお子さんと、いくらゆすってもなかなか目覚めないお子さんがいるものです。大人になれば皆起きられるようになりますが、目覚められるようになる年齢はそのお子さんによって異なります。あなたのお子さんはいかがですか?
(2) 成人(高齢者以外)では、たとえ夕方にたくさんの水分をとっても夜間の尿量は少なくなるように調節されています。しかし、赤ちゃんと高齢者ではその調節が不十分で、夜間の尿量が多い傾向にあります。赤ちゃんは生理的に夜間尿量調節が未成熟なためです。何歳になったら成熟するか、それには個人差があります。夜の12時にお子さんのオムツを取り替えても、朝方に再びたっぷりのおもらしをしているということはありませんか?
(3) 膀胱に尿がたまると尿意を催しますが、成人ではかなり我慢がきくものです。膀胱が勝手に収縮しないように脳が無意識的に調節しているからです。しかし、赤ちゃんや小さいお子さんではこの調節機能が成熟していないので、ある程度尿がたまると勝手に膀胱の収縮が起こり尿漏れを生じてしまいます。これは昼間も起こりますが、成長にしたがって昼間は早目早目にトイレに行くことをおぼえるため、日中のおもらしはしだいに少なくなります。一方夜間は、なかなか覚醒できない事もあり尿もれは治りにくいのです。膀胱反射が成人なみに落ち着いてくれば解決しますが、その成熟には個人差があります。
上の3つのいずれかにおいて発達が遅いお子さんが一定の割合でみられます。ほぼ毎日おねしょをしているお子さんは、小学校2~3年ではクラスに数人、4年生ではクラスに一人くらいはいるのではないでしょうか。子供どうし、お母さんどうで話題にしずらい悩みなので、お子さんが年長になるにしたがって本人と親御さんの不安がつのるようです。
さて、どのように対処すればよいのでしょうか? 周囲の人々の助言やネットに書いてあることを信じていいのか当惑している方も多いと思います。当クリニックでは、そのような疑問や悩みに対して相談に応じています。
A.包皮がかぶっていて剥こうと思っても剥けない状態を真性包茎、剥こうとすれば剥ける状態を仮性包茎といいます。子どもは、真性包茎か、きつめの仮性包茎が普通です。あなたのお子さんのおちんちんが包茎でも、それだけなら全く心配はいりません。子どものおちんちんは、思春期の二次性徴が起こる時期に大人の形に変わります。その時までそっとしておいて良いのです。
ただし、包茎のおちんちんにばい菌が入って炎症を起こすことがあります。これが包皮炎(亀頭包皮炎も同じもの)です。そのようなときは泌尿器科に行って薬をもらってください。ほとんどのお子さんでは包茎を治す手術の必要はありません。
A.尿は腎臓でつくられ尿管を通って膀胱にたまり、尿道を通って排出されます。この通り道を'尿路'といいますが、赤ちゃんの生まれつきの病気のなかで、'尿路の病気'は一二を争う位に多いといわれています。
水腎症、膀胱尿管逆流、二分脊椎症、尿道下裂・・・・などいろいろな病気があります。これらは小児科の先生が診断してくださることもありますが、泌尿器科を紹介されて初めて診断がつくことが多いものです。
もし、あなたのお子さんが、かぜを引いたわけでもないのに高い熱を出すことを繰り返すような場合、一度泌尿器科のクリニックを受診してみてください。その高熱が尿路感染症によるものであれば、その背景には、生まれつきの尿路の異常が隠れているかもしれません。
泌尿器科診療では、特に前立腺肥大症の診断治療、女性尿失禁の診断と治療、投稿年の排尿障害の治療、血液検査、神経因性膀胱の治療、腎不全の治療、前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌などの泌尿器科系癌の検診と治療コンサルタントなどに力を入れております。
血液透析は日中および夜間に行なっております。
すでに透析を導入されている患者さんでも、交通の便などから当院での透析治療を希望される方はご相談ください。