泌尿器科解体新書

第06回 泌尿器科のがんとは?

 今日は泌尿器科の「がん」についてお話ししたいと思います。

 泌尿器科は腎臓以下の尿路(男女とも)と男性生殖器を診る科ですので、扱うがんの種類は多彩です。腎尿路のがんとは、腎臓がん・腎盂がん・尿管がん・膀胱がんなどであり、男性生殖器のがんには前立腺がんや精巣腫瘍などがあります。

 それぞれの「がん」にはそれぞれの特徴があり、詳しく説明すると本一冊になってしまうのですが、きょうはごく一部をご紹介します。まず好発年齢でみると、精巣腫瘍だけが20代30代の若年者層に多く発症します。またこれは自分で触れば見つかるがんなので、若い男性には時々お風呂で自己チェックすることをお勧めします。

 他のがんは全て中高年に生じることが多いもので、高齢になるほど発症の可能性は高くなります。その中で唯一血液検査でわかるのが前立腺がんです。PSAという極めて優秀な腫瘍マーカーが存在するからです。

 膀胱がんの多くは無症候性の肉眼的血尿を契機に発見されます。もしあなたが痛みや尿意亢進などを伴わない血尿を経験したならば、ただちに泌尿器科を受診して膀胱がんなどのチェックをしてもらってください。

 腎臓がんは症状の出にくいがんで、最近ではたまたま行ったCTなどの検査によって偶然に見つかるものが多くなっています。

 がん治療で一番大切なのは早期発見です。症状を専門医に相談し可能性の高いがんから効率的にスクリーニングしてください。

泌尿器科診療と血液透析

泌尿器科診療では、特に前立腺肥大症の診断治療、女性尿失禁の診断と治療、投稿年の排尿障害の治療、血液検査、神経因性膀胱の治療、腎不全の治療、前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌などの泌尿器科系癌の検診と治療コンサルタントなどに力を入れております。

血液透析は日中および夜間に行なっております。
すでに透析を導入されている患者さんでも、交通の便などから当院での透析治療を希望される方はご相談ください。