人工透析

水へのこだわり 最新の水処理装置で超純水透析液を生成 合併症の予防改善を目指して

透析は水が命です

血液透析とは、人工腎臓(ダイアライザー)と透析液を用いて老廃物を取り除く治療です。1回の透析では約120㍑もの透析液が透析膜を介して血液と接しています。この透析液を作成する透析用水の質が悪ければ、どんなに良い治療を行っても意味がありません。

現行のRO(水処理)装置だけでも水質は十分確保され、各種学会のガイドラインの水質管理基準は満たしていましたが、当クリニックではさらに上をいく(レベルの違う)水質の水を使用して清浄化に取り組みます。  

道内初、熱水消毒対応EDIシステム導入

当院では、道内にはまだ数か所の透析施設にしか設置されていない「EDI(電気再生純粋装置)システム」を今回最新のRO装置に加えて導入いたしました。これにより精製されたRO水は、エンドトキシンフリーは勿論の事、水電導度は限りなくゼロに近づき(不純物をほとんど含まない水)、清浄化の限界ともいえる超純水レベルに到達いたしました。

熱水消毒対応EDI

熱水消毒でより洗浄度の高い透析液を生成

透析液の中にエンドトキシン(細菌から放出される毒素)があると、長期間の透析治療によって慢性的に体内に侵入し生体にとって炎症を中心とした様々な病態を引き起こす為、透析液の清浄化は必要不可欠です。
この透析液の「清浄化」が安全で快適な透析治療を行うための「要」となります。

熱水消毒対応EDI

上記の工程で精製される透析液は製薬レベルの清浄化を誇ります。今回は、さらに熱水消毒システムも導入したことにより、RO装置(上流から)からほぼ全てのラインが消毒、洗浄が可能となり、さらなる清浄化が期待できます。 エンドトキシン、生菌測定も毎月実施し、各学会の定める管理基準をクリアするのはもちろん、さらなる上を目指します。

その為には、透析液を作成する時点からコンタミケーション(汚染)を無くし、適切に洗浄・消毒を行い、セーフティーネットとしてETRF(エンドトキシン捕捉フィルター)を使用すべきと考えます。

当院ではETRFは人工腎臓(ダイアライザー)に透析液が流れるまでの間に5~6か所組み込んでいます。