泌尿器科解体新書

第04回 尿切迫感・切迫性尿失禁

 今日は尿意切迫感と切迫性尿失禁についてお話します。

 尿意切迫感とは、急に尿意を催してすぐにトイレに駆け込まなければ漏れてしまいそうな切迫感のことを言います。もし間にあわずに実際に漏れてしまえば切迫性尿失禁ということです。

 これらは正常では経験しない感覚・現象で、経験する事自体、膀胱に尿を溜めておく機能が多少とも衰えてきたことを意味します。男女ともに高齢になるほど起こりがちになりますが、女性では若い人でも困っている方がしばしばいらっしゃいます。最近ではこのような状態のことを過活動膀胱とも呼んでいます。

 治療はお薬です。よく効く薬は一般の薬局では販売していず、病院で診察を受け処方をしてもらう必要があります。ただし、その様な薬を飲んでも皆に効果があるわけではありません。特に残尿(排尿後に尿が残るもの)がある人では薬の効用は少なく、むしろ害になる場合さえあります。

 残尿はふつう残尿感を伴わないので(残尿と残尿感は別物)エコーなどの検査によって調べてみる必要があります(エコーは恥ずかしい検査ではありませんのでご安心ください)。お薬をもらう前には診察室でよくお話をし、尿検査やエコーなど最低限の検査を受けた上で処方をしてもらうことが肝要です。

泌尿器科診療と血液透析

泌尿器科診療では、特に前立腺肥大症の診断治療、女性尿失禁の診断と治療、投稿年の排尿障害の治療、血液検査、神経因性膀胱の治療、腎不全の治療、前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌などの泌尿器科系癌の検診と治療コンサルタントなどに力を入れております。

血液透析は日中および夜間に行なっております。
すでに透析を導入されている患者さんでも、交通の便などから当院での透析治療を希望される方はご相談ください。