医療法人萌生舍 宮の沢腎泌尿器科 あなたのまちの 身近な腎泌尿器科 泌尿器科・人工透析 電話011-666-0123 FAX011-676-1131 札幌市西区宮の沢1条1丁目1−30宮の沢ターミナルビル2F

泌尿器科Q&A
泌尿器科解体新書
第10回老化に伴う排尿機能の低下

 人間、年をとりますといろいろな所に不具合が生じてまいりますが、排尿についても同じです。年とともに生じてくる代表的な症状には、尿の我慢がきかなくなる状態と尿の勢いが不良になる状態があります。

 この頃一番よく話題になるのは、過活動膀胱(尿の我慢がきかなくなる状態)ですが、この病名は薬を売る薬品メーカーが盛んに宣伝するため今ではすっかり有名になりました。

 また尿の勢いが悪い状態についても、製薬会社が、尿勢不良といえば前立腺肥大症を連想するように宣伝した結果、あたかも尿勢不良と前立腺肥大症が1対1の対応のように刷り込まれてしまいました。

 しかし実際は、尿勢低下も過活動膀胱も、前立腺肥大症の有無や男女にかかわらず起きてくるのです。ですから、もしあなたに尿が出にくい症状があれば、前立腺肥大症だけではなく老化による機能低下の可能性も原因として考えなければなりません。

 また、〝尿意のない時でも随意に排尿することができる〟という本来の能力が失われる(随意排尿の障害)現象も鍵になる症状です。これは、尿意がないけれども外出の前だから排尿をすませておこうとトイレに行くが出ない、という状況です。この症状があれば老化に伴う機能低下があることはほぼ間違いありません。このような〝随意排尿の障害〟は、脳梗塞の後遺症やパーキンソン病などの際にも起こってきますが、一見健康な高齢者にもしばしばみられます。

 厄介なのは、〝随意排尿の障害〟と過活動膀胱がいっしょに起こりがちなことです。そうすると、尿をしたいと思った時に我慢できないのに、尿意が起こる前にしておこうと思ってトイレに行ってもうまく出ないという、正常とはあべこべの状態に陥ってしまいます。