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第12回 前立腺がんの治療について

 前回は、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAについて話しましたが、今日は前立腺がんの治療についてお話ししたいと思います。

 前立腺がんの治療には色々な方法があり、病気の程度や患者さんの年齢に応じて使い分けるのが普通です。手術では前立腺をすっかり取ってしまう根治手術が行われ、転移していないがんに対しては有効な方法です。手術はこの20年で一般化し、札幌だけでも10か所以上の病院が手掛けています。約1割の患者さんに手術後の尿漏れが長く続き、また半数以上の患者さんで手術後の勃起がなくなります。

 放射線治療は手術と同様に根治を目指すことができる方法ですが、前立腺の周辺にある膀胱や直腸にも放射線があたってしまい、思わぬ副作用を生じる危険性が難点でした。しかし最近コンピューター制御を極めたIMRTなどの方法が開発され、副作用が軽減しただけでなく治療効果も上がっています。IMRTは札幌であれば数か所の病院で施行可能です。

 同じ放射線でも、前立腺に金属の粒を100個近く埋め込んで、そこから生涯にわたり弱い放射線を出し続けて治す小線源治療という方法もあります。

 また従来から高齢者や進行例を対象にホルモン療法といわれる注射や飲み薬の治療がありました。男性ホルモンが前立腺がんの栄養になっていることから、薬で男性ホルモンを抑えてがんを深い眠りに導く方法です。ずっと眠らせることができればがんを根治したも同然ですが、途中で眠りから覚める場合があるのが難点です。性生活にこだわる米国人ではホルモン療法は不人気ですが、日本では受け入れる人が多く、治療成績を見てもどういう訳か日本人ではがんが長い間眠っていてくれる傾向があるようです。

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