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泌尿器科Q&A
泌尿器科解体新書
第29回 女性の「慢性膀胱炎」とは?②

 前回は、泌尿器科で〝いわゆる慢性膀胱炎〟といわれるケースの約半数は、細菌感染がなく炎症所見にも乏しいケースであることをお話ししました。言いかえると〝明らかな炎症所見が見つからないが膀胱炎のような症状〟ということです。何が原因なのでしょうか? 実は泌尿器科医にもすぐには分からないことが多いのです。従って、可能性として考えられる原因をひとつひとつ探っていくことになります。

 たとえば、50歳以降の患者さんでは女性ホルモンが低下するため尿道や陰部の違和感や不快感などがあらわれることがあります。このような場合には中高年者専用の弱いホルモン剤や漢方薬などを使うことでうまくいくことがあります。尿道狭窄や尿道カルンクルス(尿道の出口にできる赤い粘膜増殖)も多くは女性ホルモンの低下と関連していることがわかっています。

 また急性膀胱炎のあとに、菌や炎症細胞はなくなったにもかかわらず残尿感が1カ月以上も消えないことがあります。何らかの免疫反応が尾を引いている可能性がありますが、はっきりしたしくみは分かっていません。また一回量の少ない頻尿が何カ月以上も続き、なんとなく膀胱が痛み、しかし尿漏れがないという女性では、間質性膀胱炎という特殊な病気かもしれません。特別な検査が必要ですので専門医にご相談ください。

 また、まれですが、内視鏡で見て盛り上がりのない「上皮内がん」という病気が頑固な膀胱炎様症状を呈する場合があります。私たち泌尿器科医はこれも見逃さないように注意して診療しています。