Ｑ．前立腺がんが増えているといわれますが本当ですか？
Ａ．前立腺がんは日本でも近年増加の一途をたどっており、近い将来男性において最も頻度の高いがんになると考えられています。
Ｑ．前立腺がんになるとどうなるのですか？
Ａ．進行するとリンパ節や骨に転移し、放置すれば命にかかわります。
Ｑ．早期発見のためにはどうすればよいですか？
Ａ．検診が必要です。
早期の前立腺がんはもちろん、軽度の進行がんであっても、自覚症状のない事が多いため、症状に頼っていては手遅れになります。
前立腺がんの検診では、ＰＳＡ（前立腺特異抗原）という腫瘍マーカーが大変有用です。
これは血液検査で簡単にできるものであり、50歳以上の男性には１～２年に一度の検査をお勧めします。
Ｑ．前立腺がんの診断はどのようにするのですか？
Ａ．ＰＳＡが上昇している場合には前立腺がんの疑いがあります。 ただし上昇の程度が軽ければ、定期的にPSAの経過をみる事になります。経過からやはり癌が疑われる場合には、ＭＲＩ検査などで癌の可能性を検討することもあります。
これらの検査から癌が強く疑われれば、'生検'が必要です。
生検とは、針で前立腺組織のサンプルを直接採取して調べる方法で、実際にがん細胞の有無を確かめるものです。 その結果、がん細胞が見つかればがんの診断が確定します。 しかし、見つからなかった場合でも、その後にＰＳＡのチェックを繰り返し、やはり疑いがある場合には再度の生検が必要です。
生検は、日本では入院で行う場合が多いのですが、欧米では通常日帰りの外来検査として行われています。当クリニックでは予約制の日帰り外来検査も可能です。
生検によってがんの診断が確定したら、がんの広がり具合を検査します。 ＣＴ検査などによって腹部のリンパ節や前立腺そのものの腫れ具合を調べたり、骨シンチという検査で骨への転移の有無を調べたりします。 これらの検査が必要な理由は、広がりの程度によって治療の選択肢が異なるからです。
Ｑ．前立腺がんの治療は？
Ａ．治療法には、大きく分けて、手術・放射線治療・ホルモン療法の３つがあります。
しかし、それぞれの方法はさらに細かくいくつかの方法に分かれています。また、複数の方法を組み合わせた治療法もあり、前立腺がんの治療はとても多彩です。 病気の広がり具合によって適切な治療の選択肢は異なりますが、その場合も選択肢は一つだけではありません。 つまり、患者さんご自身の体力やご希望にあわせて、ある程度治療の方法を選択する余地があるということでもあります。宮の沢腎泌尿器科クリニックでは、前立腺がんの診断から治療まで、きめ細かなコンサルテーションを心がけています。