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泌尿器科Q&A
泌尿器科解体新書
第07回 高齢男性の排尿障害について
 本日は高齢男性の排尿障害についてお話しいたします。

 高齢男性の排尿障害といえば、まず前立腺肥大症を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。前立腺肥大症は、中年以降しだいに肥大した前立腺が尿道を圧迫して尿が出にくくなる病気です。肥大症は確かに罹患率の高い疾病ではありますが、これが主原因である高齢者の排尿障害はおそらく半分ほどでしかないでしょう。

 残りの半分は、膀胱・尿道の機能低下が原因と考えられます。それは、多くの場合老化による神経や筋肉の障害と推定されます。もし前立腺肥大症として手術を受けても、真の原因がこのようなものである場合には手術の効果があまり得られません。したがって診断は重要な意味をもつことになります。

 肥大症にしても機能低下にしても、自覚症状は、尿が細くなるというような閉塞症状と尿の我慢がきかないというような蓄尿障害症状の2タイプがあります。患者さんによって、そのいずれか、あるいは両方の症状が現れてきます。

 治療は、重症でない限りまず内服薬を試みます。肥大症の薬として最も一般的なものはアルファ遮断薬です。副作用が少なく安心して使える薬です。また肥大を縮小させる薬もあり、効果が期待できます。

 肥大症でも機能障害でも、蓄尿障害症状がある程度進むと尿意切迫感が現れますが、これを改善させるには抗コリン薬が有効です。ただし抗コリン薬は残尿が多い場合には使えません。

 肥大症に対する手術や機能低下についての詳しいことは、また別の回にお話したいと思います。

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